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東山砲台(三七一高射砲陣地) 



日付:2019/06/22 (土)

同行者:無し

天候:晴れ

気温:15℃(旧摩耶道学校林道分岐 、9:05、標高約362m)

調査・探索地域:摩耶東山周辺

地形図:神戸首部

一般地図概略位置:摩耶山 

調査時間:1時間00分

道迷い:復路利用の神仙寺道は道迷い注意

特筆事項:復路利用の神仙寺道は技術難易度C

体力難易度:レベル1

技術難易度:Aランク



今回のテーマは「東山砲台再訪」。

山行コース図

今週末も、不安定な天気で、午後には驟雨の予報だったので、短めのプランを組んだ。
先週は、学校林道にあるコンクリート遺構の探索を行った。
東山砲台関連のものかと思われたが、おそらくは東山砲台とは無関係な法面工のようなものだろうと推測された。

そこで、東山砲台付近にも2箇所コンクリート遺構があるので、
その遺構を中心に、もう一度東山砲台を探索してみることにした。

東山砲台が確認できる、戦後間もない頃の航空写真。
東山東峰から東の尾根方向に建物などが確認できる。


土曜日は、先週と比較すると気温が高く、歩いていても汗が滴る状態だったが、
雨が降ることはなく、じっくり探索することができた。



○東山中央峰付近

新神戸をスタートし、旧摩耶道を登る。
新神戸付近の詳細は、新神戸登山口解説ページを、旧摩耶道登山口までの経路はこちらを参照して頂きたい。

雷声寺から東山西峰までにある東山西峰南尾根の分岐に倒木があり、登山道が塞がれていた。
登りは問題ないが、下って来る時は注意して頂きたい。

写真は下り方向を撮影、倒木を避けて左に入ったあと、右方向へ進むのが旧摩耶道。
東山砲台(三七一高射砲陣地)01 東山砲台(三七一高射砲陣地)02

歩を進めて、東山中央峰北側まで来た、登山道は中央峰の北側を巻いている。

中央峰北側登山道沿いのコンクリート遺構、配水用の溝が作られているのが特徴的だ。
コンクリートそのものは、それほど古いものには見えない、先週のコンクリート遺構と大差ないように見える。
東山砲台(三七一高射砲陣地)04 東山砲台(三七一高射砲陣地)05

水抜き穴はあるが、こちらは先週のコンクリート遺構と異なり、塩ビ管は埋め込まれていない。
東山砲台(三七一高射砲陣地)03

ただ、排水溝上部をのぞき込むと、溝が付けられている、叩いてみると材質は金属。
北野道辺りでよく見かけるタイプのものだ。
東山砲台(三七一高射砲陣地)06

コンクリートの劣化具合や金属製の溝があることを考えると、
このコンクリート遺構も法面工のようなもので、東山砲台とは無関係なものだろうと推測される。

あらためて、東山中央峰のピークにも登ってみたが、以前に登った時と大差なく、
テレビアンテナがあるだけで、軍事施設があったような平削り地は存在しない。
東山砲台(三七一高射砲陣地)07 東山砲台(三七一高射砲陣地)08

中央峰付近の探索を終えて、東山東峰の砲台付近へ向かった。


○東山東峰(砲台)付近〜東山東尾根

旧摩耶道・学校林道分岐から東山尾根方向へ進む。
石垣があるが、この石垣は東山砲台関連施設の基礎と思われる。
東山砲台(三七一高射砲陣地)09

石垣上部の東山尾根道標付近を探索すると、コンクリート片や瓦が散乱しているので、
何らかの建物があったのは間違いないだろう。
東山砲台(三七一高射砲陣地)10 東山砲台(三七一高射砲陣地)11

石垣は東山分岐から麓方向や、神仙寺道分岐付近にも存在する。
東山砲台(三七一高射砲陣地)12 東山砲台(三七一高射砲陣地)13 東山砲台(三七一高射砲陣地)24

砲台付近に建設された、上筒井線九鉄塔は昭和44年に建設されている。
石垣の雰囲気はもっと古いものと思われるので、その点からも、東山砲台関連のものとみて間違いないだろう。
東山砲台(三七一高射砲陣地)14

東山砲台の砲座は3門分確認することができる。
東山砲台(三七一高射砲陣地)15 東山砲台(三七一高射砲陣地)16

東山東峰のコンクリート壁だが、こちらは砲座の真下にある。
写真の通り、見た目は砲座の基礎のように見える。
東山砲台(三七一高射砲陣地)19

砲座のコンクリートとコンリート壁の比較。
東山砲台(三七一高射砲陣地)17 東山砲台(三七一高射砲陣地)20

コンクリート壁の水抜き穴。
東山砲台(三七一高射砲陣地)21

コンクリートの雰囲気だが、劣化状態が中央峰のものとは異なり、砲座のものに近いように見える。
こちらのコンクリート壁は東山砲台のものだろう。

砲座近くにはレンガも散乱している。
東山砲台(三七一高射砲陣地)22

神仙寺道分岐から東山東尾根方向に進む。最近、間伐が進んで、見通しが良くなっている。
東山砲台(三七一高射砲陣地)23 東山砲台(三七一高射砲陣地)25

暫く尾根を進むと、建物跡が残っている。
東山砲台(三七一高射砲陣地)26 東山砲台(三七一高射砲陣地)27

更に東山東尾根を進み、ページ序文の地形図、登山道線の東端に、コンクリートが吹きつけられた跡があった。
おそらく、航空写真にある軍道の跡ではないかと思われる。
東山砲台(三七一高射砲陣地)28

復路は10年ぶりに神仙寺道を下ったが、荒れ放題でほぼバリエーションルートだった。
登山道の位置予め調べておいて、現地でルーファイ可能な方以外は通らない方が良いだろう。

上部の斜面を下る部分は、登山道が削られ、落葉や砂地で危ない。
東山砲台(三七一高射砲陣地)29 東山砲台(三七一高射砲陣地)30

後半の谷沿いの一部は、ほぼ登山道が落葉で消失している。
東山砲台(三七一高射砲陣地)31 東山砲台(三七一高射砲陣地)32

神仙寺町に下り、労災病院横からバス通りに出た。最寄りのバス停は神戸市バス2系統18系統の野崎通3丁目になる。

余談だが、下山地点町名である「神仙寺通」は、
現存しないが、かつてこの場所にあった、瀧勝寺の末寺に由来するものらしい。


○山行諸データ


△参考タイム

08:15 新神戸
08:30 旧摩耶道登山口
08:41 東山中央峰下
(探索15分)
08:56 東山中央峰下
09:05 旧摩耶道学校林道分岐
(探索45分)
09:50 神仙寺道下山口
10:29 春日野1号緑地
10:37 野崎道3丁目BS


△高度計校正ポイント(詳細情報は六甲山系と一部の山域のみ)

038.2m 布引交差点
130.5m 雷声寺石段下
172.5m 旧摩耶道登山口付近
362.5m 旧摩耶道・学校林道・東山尾根分岐コル
077.6m 野崎通3BS付近


△エスケープルート

無し


△スタート地点付近情報

トイレ:新幹線新神戸駅
コンビニ:新神戸駅南側布引交差点北西ビル1Fにファミマ(※新神戸駅2F売店が利用可能)
飲料自販機:新神戸駅


△調査地点付近情報

トイレ:無し
コンビニ:無し
飲料自販機:無し



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