今回のテーマは「静かに歩く摩耶山」。
今回は、久しぶりに地蔵谷を歩くプランを立てた。
地蔵谷を通しで歩くのは5年ぶりである。
山と高原地図で、経験者向けの破線表示となっている地蔵谷は、
摩耶山登山道の中でも、あまり人気のない登山道である。
谷道なので、大雨が降れば、登山道はかなり荒れてしまうと思うが、
今回歩いた限りでは、一部で簡単なルーファイが必要となるくらいで、難しい道ではない。
復路も、山と高原地図で、経験者向けの破線表示となっている、山寺尾根を選んだ。
摩耶山からは、一番短距離で市街地に下れる道だが、その分急降下する道だ。
前述の断面図を見ても、往復の傾斜の違いがよく判る。
山寺尾根は、地蔵谷と比べるとハイカーは多いが、それでも天狗道や上野道とは比較にならないくらい少ない。
このプラン、ハイカーの多い摩耶山の中では比較的静かに歩けるルートだと言える。
特に今回は、オフシーズンの冬季、まやビューライン点検休業中、午後は雨予報と、静かに歩くには好条件が重なった。
当日は、地蔵谷では他のハイカーには出会わず、山寺尾根も1名とすれ違っただけで、本当に静かな山歩きを楽しむことができた。
○新神戸〜掬星台
スタートは新神戸。
新神戸登山口と新神戸から市ヶ原までの詳細解説は新神戸登山口解説ページを参照して頂きたい。
布引の滝、布引ダムを越えて、市ヶ原に到着。いつも通りここで最初の休憩をとる。
市ヶ原を出発、摩耶山方面への登山道へと進む。
天狗道分岐を越えて、少し下る。
下りきった場所が地蔵谷の登山口だ。
地蔵谷の目印は何か所かある堰堤。「地蔵谷」と名のつく堰堤が4つある。
地蔵谷に入り暫く進むとすぐに石段の登りになる。
登り切ったところが最初の堰堤、地蔵谷堰堤だ。
堰堤の上流側に下りて、登山道を進む。
苧川谷山腹工事用リフト囲いの下を通過。
囲いから暫く進み、右岸(流れの左側)に渡渉。
前半、傾斜は緩やかだが、堰堤を越える場所は急な道になっている。
地蔵谷第二堰堤を通過。
歩き易い道を進む。
特徴的な露岩の場所で、左岸に渡渉。
渡渉後すぐの写真の場所は、矢印方向に進む。
×方向に石垣や道のようなものが見えているが、そちらは登山道ではない。
今は写真のように枯れ木で塞がれているので、間違えることはないだろう。
小さな流れを渡り登っていく。
写真の場所は登山道が少し判りにくいが、先を見渡せば、踏み跡は容易に発見できる。
白い柵のある場所が、地蔵谷第三堰堤。
堰堤は少し下方にある。堰堤の看板を望遠で撮影したが枝が邪魔をしてピントは合わなかった。
地蔵谷の登山道の中で、第三堰堤の先だけ、少し斜面が崩れている箇所が有り歩きにくい。
もう一度、右岸に渡渉。
更に登っていくと、地蔵谷第四堰堤の下に出る。
堰堤は左岸側(向かって右側)から越える。
地蔵谷第四堰堤を越えて、右岸に渡渉。
渡渉後、暫く進むと登山道は沢床に近くなる。
黒岩尾根との分岐までに、兵庫県設置の無名堰堤を3つ越え、渡渉を繰り返しながら進む。
堰堤を越える時以外は沢床からはそれほど離れない。
黒岩尾根方面との分岐。
道標の表示が判りにくいが、この分岐は沢筋を直進する。
最後の兵庫県設置の堰堤を左岸側から大きく回り込めば、天狗道と合流する。
天狗尾根岩場の後半部分を進む。
整備された石段道から丸木階段道になれば、摩耶山上だ。
掬星台に到着、写真の通り掬星台は無人だった。
ややガスっていて景色はイマイチだったが、誰もいない掬星台は久しぶり、ゆっくり休憩をとることにした。
○掬星台〜五毛BS
ゆっくり休憩している間に、掬星台も賑やかになってきたので下山を開始。
まずは、史跡公園分岐まで、一気に100m程高度を下げる。
掬星台南東にある2つのピーク。西側のピークは北側を巻いて進む。
東側が山寺尾根の起点となるピークだ。
ここから後半の鉄塔まで、道標も無く、目印になるようなものが少ないが
後述する注意箇所以外は、踏み跡もしっかりしているので、迷うような道ではない。
山寺尾根は急な道のイメージがあるが、掬星台直下以外は、登山道は緩急を繰り返しており、急坂一辺倒では無い。
山寺尾根は名前の通り尾根道なのだが、2か所だけ尾根を外す箇所がある。
登りで利用する場合は間違わないが、下りで利用する場合は少し注意が必要だ。
特に右写真(2枚目写真)の二か所目だが、以前は直進方向が枯れ木で塞がれておらず、多くの方が直進したため、しっかり踏み跡が付いている。
更に下っていく。
高さで3m程度だが登り返す箇所がある。山寺尾根の起点以降、登り返すのはこの一か所だけだ。
送電鉄塔を2本通過する。最初が緑色、2本目が茶色。
鉄塔から一下りすれば、杣谷道と合流する。
摩耶東谷を渡渉し、杣谷堰堤を越えて、永峰堰堤下に下山。
市街地を道なりに下って、信号のある交差点で右折。
神戸市バス2系統五毛BSから三宮方面へと帰路に就いた。
杣谷登山口付近の詳細は登山口解説ページも合わせてご覧頂きたい。