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地蔵谷堰堤東尾根・地蔵谷第三堰堤右俣・地蔵谷第四堰堤中俣・摩耶鋼索線西尾根
日付:2010/12/10 (金)
同行者:無し
天候:晴れ時々くもり
気温:2℃(掬星台 、12:10、標高約690m)
コース往路:新神戸〜天狗道〜地蔵谷堰堤東尾根〜地蔵谷〜地蔵谷第三堰堤右俣〜天狗道〜アドベンチャールート〜地蔵谷〜地蔵谷第四堰堤中俣〜黒岩尾根〜掬星台
コース復路:掬星台〜観音道〜上野道〜摩耶鋼索線西尾根〜上野道〜摩耶ケーブル下BS
地形図:神戸首部
一般地図概略位置:摩耶山
概算距離:10.5km
累積標高+:1065m、累積標高−:978m
歩行時間:5時間46分、ルート係数:24.8
道迷い:読図能力必要
特筆事項:沢筋転落注意
体力難易度:レベル3
技術難易度:地蔵谷堰堤東尾根・地蔵谷第三堰堤右俣・地蔵谷第四堰堤中俣はCランク、摩耶鋼索線西尾根はBランク
今回のテーマは「2011藪道シリーズ第一段」。
最近の冷え込みと、木枯らしで木々の葉も散り、山での見通しも良くなっているのではないかと思い
机上で考えていたルートのうち、地蔵谷を中心にしたルートを歩いた。
タイトルにある名前はすべて私が勝手に命名したもので、一般には全く通用しない。
もう少し気の利いた名前があれば良いのだが、手持ちの文献では今回歩いた地蔵谷支沢に谷名等を確認する事は出来なかった。
地蔵谷で唯一名前が確認できるのは、地蔵谷から稲妻坂下に突き上げる、現在苧川谷山腹工のリフト囲いがある谷で
「六甲−摩耶−再度山路図」に「ビクトリヤ谷」との記述がある。
苧川谷山腹工事が終了し囲いが撤去されたら、このビクトリヤ谷も歩いてみたいと思う。
コースの概略だが、
地蔵谷堰堤東尾根は、市ヶ原から天狗道を登り、最初のピークにある「新道をご利用下さい」と書かれた柵の向こう側の道。
地蔵谷第三堰堤右俣は、名前の通り堰堤上流側の右俣。
現在の地蔵谷道は、地蔵谷第四堰堤上流から右俣に入り、アドベンチャールートに合流している。
昭和8年発行「六甲」竹中靖一郎著付属地図などを見ると、昔は地蔵谷第三堰堤上流の右俣から天狗道に合流してたようだ。
勿論、地蔵谷第三堰堤はS57年完成なので当時堰堤は無い。
地蔵谷第四堰堤中俣は、堰堤上流の中俣から黒岩尾根に合流する谷で、
ここも「六甲」付属地図に薄い踏み跡のある道として記載されている。
摩耶鋼索線西尾根は、ケーブル虹の駅西側から十三町石方面に向う上野道東側の尾根。
摩耶山さん歩のてるみさんからの情報を基に歩いてみた。
尚、本山行記録は表記の場所を中心に記述している。
途中通っている、天狗道・稲妻坂、地蔵谷、黒岩尾根、上野道の各登山道、新神戸、上野道の各登山口はそれぞれリンク先を参照して頂きたい。
○新神戸〜天狗道〜地蔵谷堰堤東尾根〜地蔵谷
いつも通り新神戸からスタート。
市ヶ原に到着、まずは天狗道から最初のピークを目指す。
最初の小ピークに到着、このピークにある柵を越えて地蔵谷堰堤を目指す。
柵には新道を利用するように促す記述だけで、危険を示すような記述は無い。
落葉の積もっている場所は多いが踏み跡(廃道なので登山道跡と言うべきか)はしっかりしている。
暫く進むと石段が現れ、登山道跡はよりはっきりしてくる。
途中、写真の場所だけ路肩が崩れ、通行にやや注意が必要。
後半は斜面を九十九折に下りて行く。
地蔵谷の登山道と合流した。
場所は地蔵谷堰堤左岸端。
下りてきた道を振り返る。
地蔵谷堰堤東尾根は、登山道自体はしっかりしており、現時点では危険と感じる場所はなかった。
しかしこの道は廃道なので、災害等で状況が変化していても補修されない。
今後の通行には十分注意して頂きたい。
○地蔵谷〜地蔵谷第三堰堤右俣〜天狗道
地蔵谷道を山上方向に進み、地蔵谷第三堰堤を目指す。
写真の柵のある場所が地蔵谷第三堰堤。堰堤自体は写真の左下方にある。
柵のある場所を越え暫く進むと、登山道はこれから入る第三堰堤右俣の沢床まで下る。
(※柵を越えてすぐの場所に、右から小さな沢が入っているが、この沢では無い。)
第三堰堤右俣の遡行を開始する、沢にはゴミが多い。
2m程度の小滝が2つある。1つ目は左岸(右側)、2つ目は右岸から巻いた。
1つ目は巻くと言うより斜面を攀じ登って越えた、もう少し周辺を調べれば、越えやすい場所があったかも知れない。
兵庫県設置の堰堤に出た。
堰堤左岸の段差を攀じ登った。
左岸側から沢に降りようとしたが、あと少しの所で茨の藪に阻まれ断念。
堰堤に登り返し、右岸側に渡り、沢に降りた。
堰堤上部は傾斜も緩やかになり歩き易くなる。暫く進むと天狗尾根の稜線も見えるようになる。
写真の場所で天狗道に合流した。
今回の山行で地蔵谷第三堰堤右俣最初の小滝越えがもっとも難儀した。
沢筋歩きに不慣れな方にはオススメ出来ないコースだ。
○天狗道〜アドベンチャールート〜地蔵谷〜地蔵谷第四堰堤中俣〜黒岩尾根〜掬星台
天狗道を山上方向に歩き、アドベンチャールート分岐から地蔵谷を下り、地蔵谷第四堰堤まで戻った。
堰堤付近から沢床に降りようとしたが、斜面が脆そうな雰囲気だったので断念。
地蔵谷道の第四堰堤上流は右俣に沿って登山道があり、堰堤上流側で右俣の左岸から右岸へ登山道が沢を跨いでいる。
その地点まで戻り、右俣の沢筋から第四堰堤を目指す。
右俣に入った地点から堰堤までは滝も無く、問題なく堰堤まで辿り着いた。
地蔵谷は第四堰堤上流側で三俣になっている。入り間違えないように出合いで沢をしっかり確認。
中俣の遡行を開始する。
この沢はゴミも無く、綺麗な沢だ。
前半は越え難い滝も無く、順調に進んだ。
暫く進むと沢の分岐に出る。左俣側が今回進む沢で、右俣側には堰堤が確認できた。
上記分岐からすぐに、4段12〜3m前後の滝とその奥に堰堤が確認できた。
一段目を登り、2段目の滝の下まで移動。
写真では判り難いが結構急傾斜だ。
今回の装備ではこの滝群と堰堤は越えられそうにない。。。。。と言うのは強がり。
私の実力や単独であることを考えると、このままこの滝を登っていくのはリスクが高いと判断した。
一旦滝の下まで降り、他の経路を検討。
場所は地形図の登山道線と北区・中央区の境界線が交差している付近だ。
滝群と堰堤、20〜25m前後を一気に高巻く必要がある。
まずは遡行してる沢と先程の堰堤があった沢の間の尾根から越えられないか周辺を調査してみた。
幸いなことに堰堤のある沢の右岸側に木組みの階段跡が発見できたのこれを登ってみた。
本来遡行する沢を意識しながら登り、適当な所で左にトラバースした。
なんとか越えたい堰堤の上部に出る事ができた。
地形図でも判るが、この第四堰堤中俣源頭部は緩傾斜地。
六甲でこれだけ広さのある樹林帯の緩傾斜地は少ないのではないだろうか。
外国映画に出てくる、平地の森林に迷いこんだような雰囲気だ。
実際は僅かだが傾斜はついているので、進行方向を誤る事はない。
さらに進むと間伐の入った森になり、明るくなった。
黒岩尾根の登山道と合流。
掬星台で休憩とした。
地蔵谷第四堰堤中俣は、日頃からマイナーな沢筋を歩いておられる方にはオススメできる沢だ。
しっかりした経験や実力があれば、滝群や堰堤も高巻く事無く越えられるだろう。
○掬星台〜観音道〜上野道〜摩耶鋼索線西尾根〜上野道
帰路は観音道から上野道。
先日、摩耶山さん歩のてるみさんに教えて頂いた尾根道を歩く事にした。
上野道とケーブル虹の駅方面への分岐、虹の駅方面に進む
暫く歩いた写真の地点が尾根の下り口。
この道は歩く方も多いのだろう。しっかりした登山道がある。
少し傾斜がきつい場所もあるので、このシーズン特に下り利用では落葉のスリップに注意だ。
暫く進むと鉄塔に出た(上筒井線四)。
鉄塔以降は巡視路となっているのであろう、更に歩き易くなる。
2本目の鉄塔(神戸港線一四)。
2本目の鉄塔の先で道は二手に分かれていた。両方上野道に出れるようだ。
右に進むと左写真(1枚目写真)の地点で上野道に合流。場所は右写真(2枚目写真)にある五鬼城山展望公園C展望台方面への分岐の少し上だ。
鉄塔下分岐を直進すると写真の分岐に出る。
以前にケーブル東側の尾根を摩耶鋼索線東尾根と名づけたので、こちらは摩耶鋼索線西尾根と呼ぶ事にした。
しかしこの尾根道はしっかり登山道がある。考えようによっては、このルートも上野道の一部と考えることもできるかも知れない。
上野道登山口に下山。
摩耶ケーブル下BSから帰途に就いた。
○山行諸データ
△参考コースタイム(小休止・写真撮影等を含む)
07:32 新神戸
08:12 市ヶ原
(休憩5分)
08:17 市ヶ原
08:35 地蔵谷堰堤東尾根・天狗道分岐(天狗道最初の小ピーク)
08:52 地蔵谷堰堤
09:22 地蔵谷第三堰堤
09:59 地蔵谷第三堰堤右俣・天狗道合流地点
10:38 地蔵谷第四堰堤
11:28 地蔵谷第四堰堤中俣・黒岩尾根合流
12:01 掬星台
(休憩15分)
12:16 掬星台
12:53 上野道・摩耶鋼索線西尾根分岐
13:12 摩耶鋼索線西尾根・上野道合流
13:35 上野道登山口
13:38 摩耶ケーブル下BS
△高度計校正ポイント(詳細情報は六甲山系と一部の山域のみ)
054.2m 砂子橋南詰
214.0m 布引貯水池管理橋北
249.5m 櫻茶屋南
611.8m アドベンチャールート分岐
690.1m 掬星台広場
614.8m 史跡公園
546.1m 旧天上寺山門下
△エスケープルート
布引貯水池→神戸布引ロープウェイ風の丘中間駅
市ヶ原先ハーブ園分岐・天狗道ハーブ園分岐→神戸布引ロープウェイハーブ園山頂駅
摩耶山上→まやビューライン星の駅、六甲摩耶スカイシャトルバス
虹の駅方面分岐→まやビューライン虹の駅
※各交通機関は運転状況注意(運転時間帯、悪天候による運休や定休日)
△スタート地点付近情報
トイレ:新幹線新神戸駅
コンビニ:新神戸駅南側布引交差点北西ビル1Fにファミマ(※新神戸駅2F売店が利用可能)
飲料自販機:新神戸駅
△コース途中情報
トレイ:布引展望台・市ヶ原・掬星台
飲料自販機:雄滝茶屋・市ヶ原・掬星台