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鷲林寺観音谷(観音山せせらぎコース)・ごろごろ岳・苦楽園尾根・北山公園
日付:2010/08/18 (水)
同行者:無し
天候:晴れ
気温:26℃(ごろごろ岳山頂、09:45、標高約565m)
コース:鷲林寺BS〜鷲林寺・若宮神社〜観音谷〜ごろごろ岳〜苦楽園尾根〜柏堂町BS〜北山公園〜阪急甲陽園
地形図:宝塚
一般地図概略位置:ごろごろ岳
概算距離:7.3km
累積標高+:444m、累積標高−:625m
歩行時間:3時間49分、ルート係数13.8
道迷い:やや不明瞭な部分有り
特筆事項:急傾斜箇所有り
体力難易度:レベル2
技術難易度:苦楽園尾根はBランク
今回のテーマは「芦屋川以東デビュー戦」だ。
前回は伊吹山に登ったので、今回はホームグランド六甲でコース選定した。
前々から気になっていたのだが、芦屋川より東、縦走路より南の山々は1つも登っていないのだ。
今回はこの地域でコース取りをする事にした。
この地域、どこを歩いても初めてなのでプランは自在なのだが、まずは手始めにガイドブックのコースを辿ってみようと本のページを捲った。
スタートの鷲林寺から柏堂町(かやんどうちょう)BSまではヤマケイ関西六甲山の「鷲林寺からごろごろ岳」とほぼ同コース。
柏堂町までだと距離的にやや物足りないので、後半北山公園を通過し阪急甲陽園をゴールに設定した。
勿論、盛夏時期なのでエスケープを考慮したコース取りとなっている。
ごろごろ岳からの下山路に選んだ苦楽園尾根は、もう少し楽に歩ける尾根を想像していたので思いのほか体力を消耗してしまった。
尚、鷲林寺〜苦楽園尾根間は芦屋市1/2500都市計画図でも確認可能なので、必要な方は鷲林寺・剣谷のPDFを参照して頂きたい。
○鷲林寺BS〜鷲林寺・若宮神社
スタート地点の鷲林寺BSには阪急バスか阪神バスで阪急夙川・西宮北口、JR西宮・さくら夙川、阪神西宮等から向かう事ができる。
今回は阪急夙川から阪急バスを利用した、料金は西宮市内均一
円。
夙川駅から約20分で鷲林寺BSに到着。バス進行方向、信号のある交差点を目指す。
交差点を左折し車線のある舗装路を道なりに進む。
途中、鷲林寺に向う道との分岐がある、今回は「かんのん道」と名の付いた舗装路を歩く。
シトー会西宮の聖母修道院(終生外出禁止で原則私語厳禁、祈りと労働の日々を送る厳しい戒律の修道院)を越えて、
更に舗装路を進めば六甲山鷲林寺に着く、本尊は十一面観世音菩薩、高野山真言宗の寺院だ。
余談だが、佛母摩耶山とう利天上寺も高野山真言宗、再度山大龍寺は東寺真言宗、いずれも空海ゆかりの寺だ。
境内には休憩できる東屋や自動販売機・トイレがある。
観音水と呼ばれる湧き水もあり、喉の病に効能があるらしい。
気温はぐんぐん上がっているようだ、境内東屋で最初の休憩とした。
本堂右側鷲不動明王祈祷殿の裏を左に少し上ったすぐ右側に若宮神社がある。
この神社は廣田神社の若宮のようだ、祭神は不明。
○若宮神社〜ごろごろ岳
本殿の右が観音谷(せせらぎコース)の登山口だ。
観音山(パノラマコース)の登山口は鳥居をくぐってすぐ左側にある。
せぜらぎコースは歩きやすいハイキングコースだ。
歩き始めてすぐに分岐があるので道標に従い左折。
右方向は表示が無いのでどこに出るかは不明だが、鷲林寺までの道中、かんのん道舗装路脇駐車場付近のフェンスに
「奥池→」と書かれた手製の道標がかかっていたので、そこへ通じるのかも知れない。
また暫く歩くと分岐がある、この分岐からも観音山(パノラマコース)に向えるようだ。
一貫して歩き易い谷筋の道が続く。
暑さでボーっとしていたのか、旭滝を確認せずに通り過ぎてしまった。
私は滝系では無いが、このシーズン、滝の近くまで行けばさぞかし涼しかった事だろう。
尾根に突き上げる直前に少しだけ判り難い地点に出た(左写真(1枚目写真))、ここまで歩いてきた「登山道」が途切れたように見える。
沢の右岸斜面(左側)に踏み跡のようなものがあり(但し急斜面)、左岸(右側)にも薄い踏み跡がある。
正解は右岸左岸どちらでも無く、水が僅かに流れている沢筋=登山道を登る。少し登るとすぐに観音山からの尾根に突き上げる。
尾根に突き上げた地点が観音山からの登山道(パノラマコース)との合流地点。
ここで休憩としたのだが左写真の岩を一登りした場所の方が見晴らしが良く休憩には適していた(夏季を除く)。
前段の岩を登ると、多少の起伏はあるものの、ほぼ水平な道が続く。
一箇所目の奥池との分岐点、道標に従い進む。
ごろごろ岳に向かうこの道も快適な登山道だ。
また分岐に出たがここはしっかりした道標は無い(朽ちて地面に置いてあった)、木に括りつけてある手製の道標に従い右方向に進む。
左の道は特に何処に向かうかは記載されていなかったが、左に進めば地形図上ガベノ城の北西側「450」の印字のある尾根に入るような場所だ。
それが正解なら送電線が通っているので関電の巡視路かも知れない。
さらに進むとガベノ城(剣谷方面)との分岐を越える。
歩き易い道が続き、2箇所目の奥池方面への分岐。
2箇所の奥池分岐付近から建物が見え始める。
ごろごろ岳西側は山頂直下まで舗装路で上がってくる事が可能で、企業の保養所等が点在している。
少し下って更に進む。
大きく登り返す事無く、ごろごろ岳山頂(三等三角点「剣谷」)に到着、ここで再び休憩とした。
○ごろごろ岳〜柏堂町
身体の熱も放出できたので出発、三角点南側の登山道を進む。
少し下るとすぐに道標があり苦楽園尾根に入る。
鉄塔(新神戸線三八)までは歩き易い道が続く。
鉄塔以降は急に大きな岩がごろごろした道に変わる。
踏み跡薄い尾根歩きだと思ったら、はっきりルートの判る道なのだが、ハイキングコースだと思うとやや難路となる。
初心者の方は特に下りでの利用は避けた方が良いだろう。一般登山者の登り利用なら、岩の多いワイルドな道を楽しめる。
次に左写真のポイントに出た、標高480m付近だ。
この場所矢印の通り右折するのだが、右折側はやや踏み跡薄く、尾根筋は直進なので、最初はそのまま真っ直ぐ進んだ。
真っ直ぐ進んだ先には右写真(2枚目写真)の岩場があり、ペンキで矢印も書かれているので岩によじ登った。
が、その先に道が無い、岩の先は切れ落ちている。
地形図だと登山道線は尾根のやや北側に迂回しているようなので、
岩の左側にも回り込み探索したが蜘蛛の巣まみれになっただけで道は無かった。
もう一度左写真位置に戻り右矢印方向に進むとしっかりした踏み跡があったのでこれを進んだ。
この分岐ちょっと気になったので、帰宅後調べてみた。
すると弊サイトよりリンクさせて頂いているルーンさんが2009年4月10日にこの場所を歩かれていた。
尚、ごろごろ岳を中心とした山域はルーンさんが数多く歩かれているので、ルーンさんのレポも是非参照して頂きたい。
ルーンさんの2009年4月10日のレポ写真では登山道に木の枝が置かれ右折するよう誘導されていたのだが、
今はその枝は無く、この道を始めて歩けば大抵の方は直進してしまうと思うので注意して頂きたい。
またこの場所、山と高原地図に「立会峠」と記載されている付近だ。
ルーンさんもその事に言及されているが、レポには「立会峠?」というように?付きで疑問を呈されている。
私もここが「立会峠」だとは思えない。どうも峠と言うには相応しくない場所だ。
この場所は、尾根から新しい尾根が派生する小ピーク手前であって、コルと呼べる程の場所でもない。
その小ピークも1/2500都市計画図の2m間隔等高線でも表現されない程度の小ピークだ。
小ピーク手前の両側はまだ沢や谷を形成中といった雰囲気の場所で、
北側(写真の矢印と反対の左側)はやや急斜面になっており登山道がある(あった)とは思えない。
それに「立会峠」と名前が付くくらいだがら、もっと昔から人の往来のあった道が通っていても良さそうだ。
芦屋市の1/2500都市計画図を見ると、ごろごろ岳三角点の北側に「立合峠」(誤字?)と記載されている。
更に調べていくと六甲(昭和8年発行竹中靖一著)に以下の記載があった。
本道は右に剣谷、左に山椒原から、古代住民を育んだ岩ヶ平の斜面を望みつつ登り詰めて、
五六五・六米の東下に達する。このあたりを、昔は立会峠と云つたらしい。立会峠、イモリ山、烏帽子岩を連ね
石宝殿に到る線が、社家郷と芦屋との境界であつたと、物の本には書かれてゐる。
引用中の「本道」とは今の苦楽園尾根を指す。
「社家郷と芦屋との境界」は今のこの付近の芦屋市と西宮市の境界に近いのかも知れない。
あくまでも私見だが、
この付近は五助橋断層と芦屋断層によってできた平坦地で、
奥池の住宅開発以前は、この辺り一帯が500〜570m前後の小ピークが連なる場所だった。
明治になるまで宗教的に意味のある山以外「山頂」はあまり重要では無かった事も考えると
各登山道が交わり芦屋断層側に落ち込むごろごろ岳山頂付近を「立会峠」と呼んだのではないかと考えたが如何だろうか。
六麓荘への分岐を越え更に下っていく。
岩が少なくなり歩き易くなると、街の騒音が耳に入るようになる。
下山直前に右側(南)に踏み跡がある。尾根南側にも下山できそうだが、今回は直進しそのまま尾根通しで歩く。
苦楽園市街地に下山した。
下山した舗装路をそのまま下り、突き当たりの苦楽園中学を左から巻く。
中学を右に見た交差点を左折し剣谷橋を渡り右折。
そのまま直進すれば、柏堂町交差点に出る。
苦楽園市街地の経路
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○北山公園〜甲陽園
北山公園(西側は北山緑化植物園として整備・無料)に入る。
園内の案内図を参考に北山池を目指す。
山行日の水曜日は温室等植物園施設は休みで入れないが入園は可能。
東に歩けば池に着くだろうと適当に歩いたが、どうも私は遠回りをしてしまったようだ。
北山池の北側に東屋があったので休憩を取った。
南北に3つ並んだ池の、北から1つ目と2つ目の池の東側に甲陽園方面の登山道がある(地形図参照)。
石段もある歩き易い道だ。
妙龍寺を通過する道と迂回する道の分岐に出る(左端写真(1枚目写真))。今回は丸木階段を登る迂回路を選択。
途中に展望スペースもあった。
道はしっかり整備されている。
橋を渡り更に進む。
下山地点は銀水橋の東詰、橋の西詰には阪急バス夙川短大前BSがあるので利用可能だ。
そのまま車道を下り、1つ目の信号を左折。
道なりに進み、最初の大きな交差点を右折、道路左側の階段を降りる。
階段を降りて少し歩けば阪急甲陽園駅だ。
阪急電車で帰途に就いた。
阪急甲陽園までの経路
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○山行諸データ
△参考コースタイム(小休止・写真撮影等を含む)
07:50 鷲林寺BS
08:13 鷲林寺境内
(休憩5分)
08:18 鷲林寺境内
08:19 若宮神社
08:53 せせらぎコース・パノラマコース合流点
(休憩12分)
09:05 せせらぎコース・パノラマコース合流点
09:33 奥池分岐
09:41 ごろごろ岳山頂
(休憩10分)
09:51 ごろごろ岳山頂
10:32 350m付近展望ポイント
(休憩8分)
10:49 350m付近展望ポイント
10:57 苦楽園尾根登山口
11:18 柏堂町BS・北山公園(北山緑化植物園)入口
11:30 北山池
(休憩8分)
11:40 北山池
12:09 北山公園出口(銀水橋)
12:22 阪急甲陽園駅
△高度計校正ポイント(詳細情報は六甲山系と一部の山域のみ)
236.8m 鷲林寺BS交差点
205.8m 剣谷橋北詰(苦楽園中学北)
△エスケープルート
奥池分岐より徒歩40分、芦有奥池BSより阪急バス
柏堂町BSより阪急バス。
※各交通機関は運転状況注意(運転時間帯、悪天候による運休や定休日)
△スタート地点付近情報
トイレ:阪急夙川駅構内・駅前
コンビニ:なし(夙川駅構内に成城石井)
飲料自販機:阪急夙川駅、鷲林寺BS付近
△コース途中情報
トレイ:鷲林寺境内、北山緑化植物園内
飲料自販機: 鷲林寺境内、途中市街地部分点在、北山緑化植物園