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春日山原始林・若草山
日付:2010/03/20 (土)
同行者:1名 計2名パーティ
天候:晴れ
気温:未計測
コース:破石町BS〜春日山遊歩道〜奈良奥山DW〜鶯ノ滝〜奈良奥山DW〜若草山〜東大寺大仏殿・国立博物館BS
地形図:奈良
一般地図概略位置:春日山原始林
概算距離:11.6km
累積標高+:555m、累積標高−:558m
歩行時間:3時間39分、ルート係数:15.9 ※滝坂道散策含まず
道迷い:特に問題箇所無し
特筆事項:無し
体力難易度:レベル2
技術難易度:Aランク
前回に引き続き2名パーティで奈良へ里山ハイキングに出かけた。
今回のテーマは「気持ちの良い散策ができました」だ。
場所はご存知の方も多いだろう、奈良公園、東大寺・春日大社の東の山だ。
山系では笠置山地に属するようだ。
このコース終始歩き易い遊歩道で、途中ちょっとした見所や休憩所も多く、最後に若草山からの展望が望める。
道標等もしっかり整備されており、周辺のガイドブック等持っていれば、まず迷う事は無いし道幅も広く危険箇所も無い。
小学生高学年程度の子供を含む家族連れや、日頃山登りなどしない友人や同僚を連れて行けるコースだ。
コースは低山なので、気温の高い時期の山行には不向きだ。
コース前半の世界遺産春日山原始林は、
白神山地や屋久島ほど規模は大きく無いが、1000年以上樹木が伐採が禁じられ極相に達した原生林だ。
とはいっても遊歩道やドライブウェイが整備されているので、倒木の伐採や危険箇所の谷止め等は行われている。
コース全域が鹿の生息地なので、梅雨〜夏季の雨中雨後は山ヒルが出るので備えをして出かけて頂きたい。
コース後半はちょうど3/20から春の開山期間の始まった若草山を下った。
尚、山頂三角点には若草山の有料区間を通らず春日山遊歩道経由で通年到達できる。
奈良までの交通手段は阪神難波線経由で奈良・斑鳩1dayチケット(1800円)を利用した。
有効期間は年度で区切られているが通年販売されている。
奈良まで乗車時間は1時間半かかるので、ちょっと「遠くへ来た」気分だ。
○破石町BS〜南部交番所
出発は近鉄奈良駅。
徒歩で奈良公園方面に向かう事もできるが、今回は街中歩きは省略して
駅前バスターミナル1番から奈良交通バスの市内循環外回りで破石町(わりいしちょう)BSに向かった。
尚、遊歩道入口には春日大社本殿南門から上の禰宜道経由でも行ける。
破石町BSからバス進行方向後方の高畑町交差点を右折(東進)する。
綺麗に整備された歩道を真っ直ぐ進む、途中奈良らしいお出迎えも。
歩道左(北)側に小さな公園があり上の禰宜道からの合流がある、ここは更に直進。
チェーンの車止めがある地点が春日山遊歩道の入口だ。
右側の道を進むと柳生街道(滝坂道・東海自然歩道)となり、コース先にある首切地蔵の所で合流できる。
遊歩道ではなく山道を歩きたい方、石仏系の方は柳生街道を通っても良いだろう。
柳生街道沿いには寝仏、夕日観音、朝日観音など石仏が多数あり、
首切地蔵以降も地獄谷石窟仏や春日山石窟仏などが見れる石仏系涎垂のコース取りも可能だ。
私達パーティは森林浴系なので遊歩道を進む。
整備された歩きやすい道だ、すぐに巨木達が出迎えてくれる。
南部交番所を通過、交番所と言っても警察の交番では無い、ドラブウェイや遊歩道を監視している係員の詰所だ。
ここの係員のパトロールと思われるバイクとは途中何度もすれ違った。
○南部交番所〜芳山交番所
歩き易い遊歩道を進む、途中ちょっと入れそうな沢筋には「山林内立入禁止」の看板がいたるところにある。
きっと入り込む登山者がいるのだろう、確かに傾斜は緩く少し登山をしていれば余裕で入っていけそうな雰囲気だ。
しかし山林内は日本に残された数少ない原始林、遊歩道やDW以外の場所は足跡すら残してはいけない場所だろう。
妙見宮を通過し、三本杉跡の東屋で最初の休憩。
東屋の椅子は、丸太から背もたれまで切り出した面白いタイプのものだった。
歩き易い遊歩道は続く、原始林とは言うものの、落石がありそうな箇所には簡単な谷止があったり、倒木を伐採した跡もあった。
「地獄谷園地新池」と書かれた道標ある分岐。
この坂を降りてすぐに荒木又右衛門が試し斬りをした伝説の残る首切地蔵がある。
この分岐の少し手前から右(南)側下方能登川対岸に柳生街道の登山道が見える。
首切地蔵のある場所に、東屋とWCがあり休憩できる、ここで柳生街道と一旦合流する。
休憩ついでに400m程柳生街道を高畑町方面に引き返し朝日観音を見に行った、柳生街道も雰囲気の良い道だ。
春日山遊歩道は殆どハイカーは居なかったが、柳生街道は多くのハイカーで賑わっていた。
奈良市内を出発し柳生街道を通り首切地蔵から、そのまま柳生方面に向かうか、石仏を巡り若草山に抜けるコースが人気のようだ。
春日山遊歩道に戻り先を進む、周辺は巨木がいっぱい。
芳山交番所を通過。
○芳山交番所〜鎌研交番所
芳山交番所を越えると奈良奥山DWだ、この区間は若草山方面からの一方通行で大半はご覧のようなダートだ。
通行料金も高めに設定してあり、通行する自動車の総量制限になっているようだ。
鶯ノ滝方面への分岐がある、大原橋にある東屋で昼食休憩にとした。
ここにガイドブック等で有名な記念碑がある。
石段を下り、歓喜天との分岐を道標に従い進めば鶯ノ滝だ。
7〜8m程度の小さな滝だが、石段があり滝つぼの近くまで降りる事ができる。
滝の横に橋があり、これを渡り今回の山行で唯一山道らしい場所を歩いてDWを目指す。
家族連れや山登りに不慣れな方はこの山道は避けて、往路を引き返した方が良いだろう。
再度奈良奥山DWと合流する。
若草山が近づくと右端写真(3枚目写真)の分岐がある(道標有り)ここは左のダートを進む。
鎌研交番所に到着。
交番所横に麓に下りる春日山遊歩道の分岐がある。
○鎌研交番所〜東大寺大仏殿・国立博物館BS
鎌研交番所を過ぎればすぐに若草山々頂駐車場だ、この辺りから観光地っぽくなる。
整備された道を進む。
若草山々頂、三等三角点「三笠山」、芝生の養生中で周辺には緑のシートが掛けられていた。
左写真(1枚目写真)の右端に小さく写っている建物が若草山有料区間の入山ゲート。
若草山で奈良の景色を見ながら少し休憩。
若草山で座って休憩するには、鹿のフンだらけなのでレジャーシートは必須装備。
草原地だが登山道があるので登り下りは登山道を利用する。
麓のゲートから春日神社方向に向かい石段を降り右折して暫く進めば、 東大寺大仏殿・国立博物館バス停がある。
近鉄奈良駅から帰途に就いた。
○帰路
時間も体力にも余裕があったので寄り道をする事にした。
今回利用した奈良・斑鳩1dayチケット、実は生駒ケーブルもフリー区間なのだ。
将来生駒に登山に出かけるとケーブルを利用することは少ないと思うので今回ケーブルで山上に向かってみた。
この生駒ケーブル、鉄分を含んだ方は食指が動く特徴がある。
生駒ケーブルは宝山寺線と山上線に分かれており途中で乗り換える。
宝山寺線は日本で最初の営業ケーブルで複線(単線の平行)なのだ。
通常は片方しか運転されていないが、正月の多客期などに両方運転されるようだ。
また住宅地を通っているため、途中に踏み切りもある。
山上線には途中駅があり、普通(各駅停車)と直行が運行されている。
私は三角点ハンターでは無いが折角立ち寄ったので、
係員に頼んでSL列車アトラクション線路内にある一等三角点「生駒山」を撮影させて頂いた。
ケーブルで下山し、生駒駅から三宮行き快速急行で帰途に就いた。
○山行諸データ
△参考コースタイム(小休止・写真撮影等を含む)
09:42 破石町BS
09:58 春日山遊歩道入口
10:05 南部交番所
10:30 妙見宮石段下
10:37 三本杉跡東屋
(休憩7分)
10:44 三本杉跡東屋
11:05 首切地蔵
(休憩・滝坂道散策25分)
11:30 首切地蔵
11:38 芳山交番所
11:56 大原橋東屋
(休憩13分)
12:09 大原橋東屋
12:21 鶯の滝
12:33 DW再合流
12:58 鎌研交番所
13:12 若草山々頂
13:18 若草山上部ゲート
(途中休憩5分)
13:48 若草山下部ゲート
14:11 東大寺大仏殿・国立博物館BS
△高度計校正ポイント(詳細情報は六甲山系と一部の山域のみ)
085±m 近鉄奈良駅前
108±m 破石町BS
341.8m 若草山々頂
150±m 春日大社本殿付近
△エスケープルート
無し(途中DWがあるので行動不能の場合はタクシーが利用できそう)
※各交通機関は運転状況注意(運転時間帯、悪天候による運休や定休日)
△スタート地点付近情報
トイレ:近鉄奈良駅
コンビニ:近鉄奈良駅前バスターミナル西側交差点にセブンイレブン
飲料自販機:市街地多数
△コース途中情報
トレイ:南部交番付近・首切地蔵付近・鶯の滝付近・若草山々頂駐車場・奈良公園内
飲料自販機:若草山々頂駐車場